毎年、新年の目標で1位に上がるのは「運動」です。運動が重要だということは誰もが知っていますが、実際に運動しようと思うと、面倒に感じてしまい、身体がなかなか動きません。だからこそ、「本当に運動しなければならないのか?」という疑問が浮かぶこともあるでしょう。では、なぜ私たちは運動をしなければならないのでしょうか?
1. 運動が重要である根本的な理由
私たちは生きていくためには、身体を動かなければなりませんでした。
人間は、狩猟・採集社会で生き抜くために、長距離を移動したり、走ったりする必要がありました。人間は、持久走ができる能力を持つ数少ない種の1つで、高温の環境下でも長時間の狩りを行うことができました。このような能力は単にエネルギーを消費するためのものではなく、生き残るための必須条件だったのです。私たちの身体はその時代から、このような活動を効率的にこなすように設計されてきたのです。
私たちの身体は、動くために設計されています。
直立二足歩行は、エネルギー効率良く、人間を動かせるようにしました。二足歩行は移動を便利にし、長距離の移動を可能にしたのです。筋肉もまた、繰り返しの動きによって成長し、維持されるようにできています。逆に、身体を動かなければ、筋肉量が急速に減少する理由もここにあります。
しかし、私たちは食べるだけで、身体を動かさなくなりました。
現代人は、運動なしでも生きられる環境で生活しています。机の前に座りっぱなしで過ごすのが現代人の日常となり、通勤では車や公共交通機関を利用して最小限の動きしかせず、家に帰るとソファやベッドで寝転がりながら、スマートフォンやテレビを見て過ごします。研究によると、このような座ることが多い生活パターンは、代謝機能の低下、体重増加、慢性疾患の原因となることが分かっています。
さらに、このような生活は身体の健康だけでなく、精神的な健康にも悪影響を及ぼします。身体を動かさないことにより、ストレスを効果的に解消できず、脳からのポジティブなホルモン(例:エンドルフィン、セロトニン)の分泌も減少します。その結果、不安やうつ症状、全体的な無気力を感じやすくなります。
2. 運動をすることで、何が良くなるのでしょうか?
運動は、私たちの心臓を強くします。心臓は運動を通じて、より効率的に動く方法を学び、運動後も素早く回復するように適応します。このプロセスが繰り返されることで、血圧を安定して維持できるようになり、高血圧や糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすことができます。
また、運動は体重管理にも重要な役割を果たします。カロリーを消費し、代謝を活性化することで、特に腹部肥満(メタボ)を含む体脂肪を減らすのに効果的です。筋トレは筋肉量を増やし、基礎代謝量を高めるだけでなく、骨密度を強化し、骨粗鬆症や骨折を予防するのにも役立ちます。
さらに、運動をすると、幸福感も得られます。運動は「幸せホルモン」として知られるエンドルフィンやセロトニンの分泌を促進し、気分を良くしてくれます。運動により、不安感やうつ症状を軽減し、脳の神経回路を強化することで、精神的に安定した状態を保つことができます。
3. それでは、どんな運動をすれば良いのでしょうか?
いよいよ、実践に入ります!運動の経験がほとんどない方でも、既に運動をある程度されている方にも役立つレベル別の運動のコツをお伝えします。
初心者
おしゃれなトレーニングウェアや運動器具は、少し慣れてから購入しても大丈夫です。ご自宅にある歩きやすい靴と動きやすい服から始めてみましょう。
起床後、首、肩、腰などを軽くストレッチ
1日10分以上歩く
エレベーターの代わりに階段を使う、公共交通機関を利用する際、目的地の1駅手前で降りて歩く
(車の場合)少し遠くの駐車場を利用して歩く
初・中級者向け
筋トレを問題なく、行うことができるレベルです!ここからは、実際の筋トレに役立つコツを1つずつ実践してみましょう。
筋肉の成長を数字でチェックするために、筋トレ日記(メモ)はとても重要です。
小さな目標でも構いません。大切なのは、明確な目標を設定し、できるだけ早く達成することです。
問題の解決が難しい場合は、一度、専門家のアドバイスを聞くことは、今後の筋トレの役に立ちます。
同じ種目でも、ポジションを少し変えるだけで新たな刺激を得ることができます!
上級者
おめでとうございます、筋トレマスターです!このレベルでは、筋トレのコツよりも理論やアプローチを理解し、自分に合った筋トレ方法を選ぶことをおすすめします。
筋トレのデータを継続して記録してきたのであれば、それをもとに種目ごとの過負荷の状態を分析しましょう。たとえば、特定の筋群やトレーニングパターンが一定期間、停滞している場合、重量や反復回数、セット数を段階的に増やして新たな刺激を追加していきます。このプロセスは、上級者ほど綿密なアプローチが必要であるため、データを定期的に見直し、ターゲットとなるトレーニングに集中することが重要です。
トレーニング強度が高まるほど、成長が遅い弱点部位が目立つことがあります。特定の部位の筋肉の成長が遅い場合、特別なレッスンや新しいトレーニング方法を試してみましょう。例えば、ベンチプレスの際、三頭筋の弱さが問題であれば、クローズグリップベンチプレスのような変形トレーニングを追加することで、多角的に刺激を与えることができます。
筋トレの成果をアップするためには、身体的な準備だけでなく、心理的な準備も大切です。基本となる3つのアプローチを紹介します。
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集中する
トレーニング前に瞑想や視覚化(Visualization)を行い、目標を視覚的に思い描きましょう。パフォーマンス中は集中力を最大化し、結果を明確にイメージすることを心がけます。
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ポジティブな自己対話
自信を高める言葉を繰り返し、否定的な考えを取り除きます。例えば、「私はこのセットを完璧にやり遂げることができる」という言葉を内面化し、モチベーションを強化します。
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目標達成後の無気力感への対処法
パーソナル・レコード(PR)を達成したり、大きな目標を達成したときに無気力になってしまわないように、次の段階の目標を事前に設定しておくのがおすすめです。新しいスキルの習得や他の種目に挑戦する計画を立て、トレーニングに対する熱意を持ち続けることが大切です。
4. 結論
世界保健機関(WHO)やアメリカ心臓協会(AHA)などの推奨によると、性別や年齢に関係なく、中強度の運動を1日30分、週5日行うか、高強度の運動を1日25分、週3日行うことが勧められています。思ったほど難しくないですね!
運動は単なる選択肢ではなく、健康的な生活を送るための必須条件です。運動習慣が積み重なることで、50代、60代でも安定した体力を維持することができます。現在の自分の好きなことを思い浮かべてみてください。もし体力がなくなってそれができなくなってしまったら、どんなに悲しいでしょうか?運動は面倒かもしれませんが、自分への最高の投資であることは間違いありません。今日から少しずつ、未来の自分のためにも運動を始めてみませんか?