お悩み 1
肩のトレーニング(5種目を各4セットずつ)を行っていますが、特にダンベルサイドレイズやベントオーバーリアレイズをする際、最初は問題ありませんでした。ところが、ある時から左の僧帽筋だけが右の僧帽筋に比べて強く引っ張られる感じがあり、パンプアップの程度にも大きな差が出るようになりました。同じような症状をアップライトロウのときにも感じるのですが、これがなぜ起きるのか知りたいです
お悩み 2
肩の左右差が気になり、トレーニングを続けるほど悪化してしまうのではないかと心配です。肩の左右差を矯正する方法はありますか?
日常生活の中で、肩の左右差はよく見られる問題です。この左右差は単なる姿勢の問題だけではなく、痛みを引き起こしたり、運動機能を低下させ、身体全体のバランスに影響を及ぼすことがあります。そのため、現在この問題が生じている場合、長期的な運動習慣を築くためにも、必ず解決すべき問題だと言うことができます。
肩の左右差が生じる5つの原因
1. カバンをいつも同じ肩に掛ける癖
リュックではなく、カバンをいつも片方の肩に掛ける癖がある人は要注意です。カバンが重くなくても、重さを支えるために片方の肩が自然に持ち上がり、肩周りの筋肉(特に僧帽筋)が過度に活性化されます。この習慣は長期的に特定の筋肉の不均衡を引き起こし、結果的に肩の高さに差が生じる原因となります。
2. 長時間座ったままの生活
長時間座った姿勢は、肩と背骨のバランスに大きな影響を与えます。この姿勢では肩が前に丸まり、首の前側にある筋肉が短くなり、硬くなってしまいます。この姿勢が続くと、巻き肩やスマホ首になってしまい、首の後ろの筋肉だけでなく、背中の筋肉までが伸びてバランスが崩れてしまいます。
3. 合わない枕を使用し、横向きで寝る習慣
睡眠中にも肩の左右差が生じることがあります。横向きで寝ることが好きな方は、使っている枕が低すぎると肩に過度の負担がかかり、左右差が生じることがあります。この姿勢は肩だけでなく、背骨のバランスにも悪影響を与えることがあります。
4. バランスの悪い仕事環境
仕事を行う際、モニターやキーボードが偏った位置にある場合、身体は常に片側にねじれた状態を保つことになります。このとき、肩も片側にねじれてしまいバランスが崩れ、この状態が続くと骨盤や顎関節まで歪んでしまう恐れがあります。
5. 片足に体重をかけて立つ癖
片足に体重をかけて立つ癖は、体重が片側に偏るため、下半身だけでなく肩や背骨にも大きな影響を与えます。この姿勢を頻繁にとると、骨盤が歪み、その結果として肩の高さや姿勢全体のバランスが崩れる可能性があります。
注意事項
肩の左右差は、わずかな違いでも大きな影響を与える可能性があります。この情報はあくまで参考としてご活用いただき、問題が長引く場合は、お近くの専門家にご相談ください!
肩の左右差:自己診断法
1.
1. 肩の高さの違いを測定
上半身の服を脱ぎ、首から背中の中央部(肩甲骨の下あたり)までが映るように写真を撮ります。その写真を参考にして、肩から首にかけてのの状態を確認します。
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正常な状態
首から肩、腕を結ぶ曲線が、緩やかに凹んでいるのが特徴です。
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左右非対称の場合
肩甲骨の形が左右で異なったり、首から肩峰(けんぽう)までの距離が左右で非対称の場合、肩の左右差が疑われます。
2.
肩関節のテスト
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エンプティカンテスト(Empty Can Test)
腕を前方に30度の角度で広げ、親指を下に向けて、腕を持ち上げます。この際に痛みを感じる場合は、棘上筋(きょくじょうきん)に問題がある可能性があります。
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ホーキンス・ケネディテスト(Hawkins-Kennedy Test)
腕を前方に90度挙げ、肘を曲げた状態で、腕を内側に回転させます。肩に痛みが生じる場合、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)の衝突に関連する問題が疑われます。
肩の左右差を改善するストレッチ
肩の左右差を解消するためには、筋トレの前・後のストレッチだけでも十分に肩の左右差を予防・改善することができます。 日常生活でも、簡単にできるストレッチをご紹介します。
僧帽筋ストレッチ
緊張している首の後ろと肩の連結部位をストレッチでほぐしましょう。
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椅子に座り、背筋を伸ばします。
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右手で左側の頭をつかみ、ゆっくりと右方向に引っ張ります。
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首から肩にかけての伸びを感じたら、20~30秒間キープし、繰り返し反対側も行います。
胸筋ストレッチ
肩を前に引いて、胸の筋肉の緊張をほぐしましょう。
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壁(ドア枠)に腕を90度に曲げた状態で固定します。
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肘を固定したまま、身体を少し前に傾けます。
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胸の筋肉が伸びるのを感じながら、20〜30秒間キープします。
首の前側のストレッチ
鎖骨とつながっている首の緊張を和らげましょう。
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真っ直ぐ立つか座り、手で鎖骨を押さえます。
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反対側に首を傾けながら、上にに引き上げてストレッチします。
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20秒間キープし、繰り返し反対側も行います。
今回は、肩の左右差の原因と解決方法について解説しました。問題を解決するためには、根本的な原因を把握し、筋トレ前に十分なストレッチを行って、継続的に管理することが重要です。筋トレに関する悩みは、多くの人が関心を持つテーマであり、今後もバーンフィットが効果的な解決に向けてお手伝いしていきます!