筋トレを始めたばかりの頃は、短期間で目に見える変化を実感しやすいものですが、続けていくうちに筋トレの効果を感じづらくなったり、筋肉の成長や体力の向上が止まったように感じることがあります。このような状態は「停滞期」と呼ばれ、筋トレを続けている人なら誰もが一度は経験するものです。
どんなに頑張っても思うような成果が得られない、鍛えたい部位に刺激が入っている感じがしない、あるいは怪我を繰り返してしまう場合、どうすればいいのでしょうか? こんな時に大切なのは、自分が抱えている問題を正確に把握し、正しい方法で改善に取り組むことです。
今回は、筋肉の成長が停滞する主な原因と、それを克服するための効果的な方法をご紹介します。
1. 筋トレのフォーム、本当に正しくできていますか?
筋トレをしていると、気づかないうちにフォームが崩れたり、間違った癖がついてしまうことがよくあります。頭ではどのように動くべきかを理解していても、実際に体が思うように動くかどうかは別の問題です。MMA(総合格闘技)の選手が優れたコーチ陣と一緒にトレーニングをするのも、動きをチェックし、そこから動作を効率的に改善するためです。
ジムでよく見られる代表的なフォームに関する問題の一つが、スクワットのようなフリーウェイトを使った動作です。例えば、スクワットをする際に腰が過度に曲がっていたり、ベンチプレスの際に肩にだけ力が入っていることがよくあります。このような間違ったフォームは、怪我のリスクを高めるだけでなく、目標とする部位に適切な刺激を与えることができず、達成感を感じにくくなり、結果的に筋トレの継続を妨げる大きな原因となります。
これを解決する最も効果的な方法は、専門家の助けを借りて問題点を把握し、自分の体型に合わせて最適化された正しいフォームを学ぶことです。小さな変化でも正しいフォームを身につけることで、今後のトレーニングに大きな変化をもたらします。これは、単に現在の怪我を予防するだけでなく、より良い筋トレのパフォーマンスを発揮するための強固な基礎を築く第一歩にもなります。
2. 自分の身体を正しく理解していますか?
簡単な例を挙げましょう。ヒップスラストを行う際、大腿四頭筋(太ももの前側)にだけ刺激が入り、肝心の臀筋(お尻)が全く刺激されないという問題を抱えている方が多く見られます。なぜこのような問題が起こるのでしょうか?もちろん、大腿四頭筋もヒップスラストで鍛えられる部位ではありますが、より大きな問題は骨盤が歪んでいるため、可動域が制限されていることです。このような状態では、どんなに一生懸命トレーニングをしても臀筋が活性化されず、効果を感じにくくなります。
このような時に最も大切なことは、フォームの矯正だけでなく、臀筋を活性化するための適切な準備運動とストレッチ方法を学ぶことです。 例えば、軽いバンドを利用して臀筋をあらかじめ活性化したり、骨盤を正しい位置(中立)に調整するストレッチを行った後、ヒップスラストを行うと、より効率的に刺激を感じることができます。
実は、これらのヒントについては、一度でも専門家のアドバイスを聞き、きちんと学ぶことが重要です。この小さな変化は、現在の不均衡を改善するだけでなく、今後のトレーニング時間を大幅に節約し、より良いパフォーマンスを引き出します。不必要な時間やエネルギーの浪費を減らし、正しい方向に進むための第一歩を踏み出しましょう。結局のところ、正しく筋肉を刺激する方法を学ぶことは、筋トレの質を高め、モチベーションを維持するための鍵となります。
3. 自分に合ったトレーニングルーティンを見つけましょう
多くの人が筋トレを始める際、インターネットで見つけたトレーニング方法をそのまま真似することがあります。例えば、筋トレユーチューバーが紹介する「5分割トレーニング」や「高強度1時間プログラム」が効果的に見えるからです。しかし、これらのプログラムは、基本的に筋トレに対する理解が深い、中・上級者向けであり、特に睡眠時間や栄養管理が乱れている一般の人々には、継続するのが難しいトレーニング方法です。
例えば、夜8時に退勤するサラリーマンがインターネットでおすすめされている5分割トレーニングを行う場合、毎晩ジムに行き、1時間ほどトレーニングをしなければなりません。これは神経を興奮させ、睡眠を妨げるため、疲労が蓄積し、最終的に怪我につながるリスクが高くなります。
個人の生活パターン、体力レベル、時間などを考慮して、継続可能なトレーニング計画を立てることが重要です。例えば、週3~4日で上半身と下半身の分割トレーニングを取り入れたり、集中して30~40分で終わるようにスーパーセットを活用する方法が適している場合もあります。また、インターバルトレーニングを追加するのも良い方法です。このように、個人のレベルや状況に合わせてトレーニングを計画することで、疲れることなく楽しく継続的に筋トレを行い、トレーニング効果を得ることができます。
また、長期間、筋トレをしている人の中には、間違ったフォームでトレーニングを続けながらも、良い身体を維持している場合があり、間違った習慣を直すことが難しくなることがあります。
4. 最後に
筋トレは長い道のりです。 時には方向性を見失ったり、壁にぶつかったりすることもありますが、そのような時に必要なのは大きな変化ではなく、小さな調整であることが多いです。 間違ったフォームを修正したり、特定の部位を正しく刺激したり、自分に合った計画を立てることは、小さな変化かもしれませんが、大きな違いをもたらします。
ワンポイントPTは、単なるトレーニングセッション以上の体験を提供します。現在の自分の問題を解決し、これからのトレーニングをより楽しく、より効果的に行うことができます。
ひとりでは解決できない小さな疑問や困難があれば、ワンポイントPTで新たな道を見つけましょう。筋トレは継続的に成長できるプロセスです。大切なのは、その一歩を踏み出すことです。